決算書をつくる目的のひとつに、利益の把握と税金計算があるのは事実です。自分たちもそうですが、残念なのは、決算書をつくり、申告書をつくることで仕事を終わらせてしまっていることです。決算書は税務署のために作成するのではないのです。 決算が終わって、利益や税金の支払額に一喜一憂することは、ちょうど健康診断が終わった後に一喜一憂するのと同じです。健康診断は体重や身長を測ることが目的ではありません。病気の兆候を検査し、尿や血液を採取し、体に異常がないかを調べることが目的です。 決算書は会社の損益を計算し、税金の支払額を計算することがだけが目的ではありません。決算書は会社の経営状態を検査し、経営状態に異常がないかどうかを探るのが本当の目的です。異常が見つかれば原因を探り、経営危機の兆候があれば早めに手当てをする。それが、決算書の本来の役割なのです。 |
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