中小企業の倒産、廃業が相次いでいますが、売掛金の回収で業種によって違いますが、手形を受取る機会が増えているのではないでしょうか。今回は、危ない裏書手形、融通手形の見分け方について説明したいと思います。
融通手形とは、融通手形という種類があるのではなく、通常の手形と同じ姿、形です。融通手形とは、複数の会社の間で資金を融通するためにお互いに振り出す手形のことをいい、その受取った手形を割引いて現金化したり、裏書して他の業者に回したりします。融通手形は一社が不渡りを出すと、連鎖倒産をする可能性があります。裏書手形を受取る場合、以下の点に気をつけて下さい。
①振出人と受取人との商売上の繋がりがない場合。 業種柄全く繋がりがない会社が、代表者同士が知人関係などでお互いの資金繰りのために手形を振り出し決済資金を融通しあう。
②商売の流れからみて、手形の流れが逆である場合。 通常、仕入先への材料代や下請先への支払のために手形を振り出すが、融通手形は、その流れが全く逆の場合が多い。
もし、取引先から融通手形の相談があった場合には、是非勇気をもって断って下さい。融通手形は決済を繰り返す間に間違いなく不渡りになることを覚悟しておいた方がいいでしょう。 直接、融通手形を受取ることはありませんが、裏書手形を受取る場合には、注意しなければなりません。 |
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